11月23日(木・祝)、「第32回トータルライフ(TL)医療学術集会」が開催されました!

2023年12月6日
レポート
医療

「アフターコロナの世界を開く――人間を魂と見る医療で時代の分水嶺を超える」

11月23日(木・祝)、「第32回トータルライフ(TL)医療学術集会」が、東京の秋葉原UDXギャラリーNEXT-1、2で開催されました(Zoomでも配信)。
コロナ禍が収束し、街には人波と活気が戻ってきていますが、多くの方々の心には、漠たる未来への不安が漂っているのではないでしょうか。
わが国に迫る超少子高齢多死社会の足音も、その不安と閉塞感を強めています。まさに今、私たちは、光と闇の分水嶺に立たされていることを感じずにはいられません。
高橋佳子先生は、この時代の転換期における困難な課題を解決し、新たな時代を切り開くためには、1人ひとりがその人生において形づくってきた「インビジブルシェル」(見えない心の殻)を突破し、人間の本質である魂の力を引き出すことが不可欠であるとおっしゃっています。
その先生のご指導を受けて、今回の学術集会では、「アフターコロナの世界を開く――人間を魂と見る医療で時代の分水嶺を超える」というテーマのもと、パネルディスカッションやシンポジウム、ポスターセッションで33の発表が行われました。
「魂の人間観・世界観」に基づくまなざしで、自らのインビジブルシェルを超え、内なる力を引き出すことによって医療現場の諸問題を解決してゆく実践は、まさに新たな時代の医療への挑戦そのもの――。
とりわけ、子どもの頃から「魂の学」を学んできた若手医師たちの発表――たとえば、救急医療現場で過酷な治療が続く中での「癒やし」、腫瘍治療の現場における医療者と患者さんの「本心の響き合い」、「7つの視点」(事態をあるがままに捉える「魂の学」の視点)による新たな診断学(「診断プロセス適正化」)など――は、現代医療では超えることが難しいテーマに根本的解決の道を開く大きな可能性を示していました。
また、医療のみならず、「TL人間学」(魂の学)を実践する福祉や教育の方々からの発表もあり、それぞれの業界でも、パラダイム転換が起こりつつあることが垣間見られました。
さらに、この日、思いがけず、高橋佳子先生が会場にお越しになり、それぞれの発表をお聴きくださいました。長きにわたる先生のご指導によって、「信仰をもつ医療者」としての実践に導かれてきた実感を新たにする学術集会となりました。

(文責:TL医療研究会)